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No.63 21世紀半ばまでにオゾンホール完全消滅!

米航空宇宙局は、最新の発表でオゾンホールが30年以内に完全消滅を予測。 国連(UN)も数少ない地球環境に対する良い知らせとして追認している。

2015年6月30日更新

■2050年までにオゾンホールが消滅する?

No.57でも取り上げましたがオゾンホールの縮小が、米航空宇宙局(NASA)の観測の結果、2050年までに完全にふさがると予測されました。
国連(UN)も数少ない良いニュースとして損傷した地球のオゾン層は、今世紀半ばまでの回復へ「順調に進んでいる」と発表しました。
有害な紫外線を防ぐ地球を守る重要な「盾」であるオゾン層に関して、国連環境計画と世界気象機関が4年ぶりに発表した報告書によると、オゾン層の保護を目的として1987年に採択された「モントリオール議定書(Montreal Protocol)」は大きな成功を収めており、画期的な同議定書が採択されなければ、皮膚がんの患者数が2030年までに今より毎年200万人増加し、オゾン層を破壊する化合物の濃度が2050年までに10倍 高くなったかもしれないとし、紫外線によって人間の視力が損なわれたり動植物が損傷したりする事態も、同議定書が採択されたおかげで回避できたと国連の報告書は述べています。
国連環境計画のアヒム・シュタイナー事務局長は、オゾン層を破壊する化学物質を廃棄するための期限を定めた同議定書を、歴史上で「最も成功を収めた環境条約の一つ」であると評していますが、更に続けて「だが、われわれが直面している課題はいまだに非常に大きい。モントリオール議定書の成功は、オゾン層の保護と回復だけでなく、気候に対するさらなる活動の後押しとなるはずだ」と、オゾン層破壊問題と同じように、温暖化問題に対する国際協力の必要性に言及しています。

■国際協調の成果で温暖化防止にも希望が生まれる!

オゾン層の回復はフロンという原因物質を特定し、人類共通の目標を定めて国際的に努力した結果、急速にオゾン層の回復を促進しました。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が『温暖化を阻止するてだては、まだある。』と、言い切るのは、「モントリオール議定書」で、オゾン層を回復できたという自信があるからです。人知を結集すれば温暖化は絶対に防げると確信するためには、我々個々人もまた、意識して省エネルギー活動や温暖化防止活動に参加することが重要になります。

■モントリオール議定書と国際協力の経過!

オゾン層を保護するため1985年に「ウィーン条約」、1987年に「モントリオール議定書」が採択され、国際的なオゾン層破壊物質の使用が禁止され、日本国内では1988年に「オゾン層保護法」が施行されました。「オゾンホール」現象は、自然現象では高高度域が極度の低温になることで起きるのですが、人為的にはエアコンや冷蔵庫の冷却剤、断熱材の発泡体、整髪スプレーの高圧ガスなどの人為的な塩素化合物の大半、主としてクロロフルオロカーボン(CFC)類やハロン類の廃止が、国連の全加盟国に承認されモントリオール議定書の下で、段階的廃止に向けた措置が予定通りに進められ、その成果が今回の報告になりました。世界各国の科学者ら300人がまとめた110ページからなる今回の報告書は、オゾン層に関しては全般的に良い知らせと報告していますが、潜在的な落とし穴についても警告を発しています。

上図の①はフロン等の規制を行わなかった場合、②は全ての排出を止めた場合、その他の③〜⑦は各議定書を守って改正・調整による規制を行った場合のオゾン層破壊物質の濃度予測値である。1980年の値を1とした相対的な量である。(出典:「オゾン層破壊の科学アセスメント2010」)

 
■代替物質が温暖化促進物質になっている!

報告書によると、オゾン層を侵食している化合物として指摘されている「四塩化炭素」は、モントリオール議定書で廃止の対象となっているにもかかわらず、生産量が増加し続けており、四塩化炭素の大気中濃度の測定値は、過去10年間に各国より報告された生産量と使用量の統計値を「はるかに上回っている」と報告されているなど、まだまだ違法に生産・使用されている違反物質が多く、オゾン層破壊物質の代替え物質が、温室効果ガスとして影響している場合も少なく無いようです。問題なのは、クロロフルオロカーボン(CFC)類の代替物質としてハイドロフルオロカーボン(HFC)類への移行が進んでいることで、HFC類は、オゾン層を破壊しない代わりに太陽熱を吸収する強力な物質になる可能性があるようです。
オゾンホールの縮小は一定の評価ではありますが、代替物質が温暖化促進物質になるような、環境破壊をオゾンから温暖化に置き換えるだけであれば、この地球環境は絶望的なものになります。住宅の性能を高め、自然エネルギーを基本にした環境対策が重要になります。鳥谷部建設もまた、皆様と共に省エネルギー・高耐久・持続可能住宅で貢献してまいる所存です。

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